置くだけで簡単・床DIY!賃貸の雰囲気をガラリと変える、フロアシートなどの実例まとめ
画一的なお部屋を、自分の理想の部屋のイメージに近づけたいとき。部屋の雰囲気をガラリと変えて、気分を上げたいとき……。そんなときに便利なのが、クッションフロア・フロアタイルなどと呼ばれるアイテム。おしゃれに賃貸の床をDIYした方々の事例をまとめました。…
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今回は、RoomClipの人気ユーザーで、国立市にある築50年の団地の一室をセルフリノベしているMakeesさんのインタビューをご紹介。
(編集部)
―もともとなぜ団地に住むことにしたんですか?
Makeesさん(以下M)「最初は団地に住むつもりはなかったんです。
新築を中心に物件を探していて、国立駅の近くの新築マンションに決めかけていました。
ただ、たまたま親戚が持っている団地の部屋を見る機会があって、自由にセルフリノベーションをしていいと聞いたときに『そっちの方が面白いかな』って思ったんです。
ぼろい家の方が生まれ変わるっていう楽しみがあるかなって。
でも、本当にひどかったんですよ!」
奥さま(以下奥)「シャワーも出ないくらい。
毎日お母さんに電話して『どうしよう、ボロすぎる』って愚痴ってました。
お風呂は本当に古い『バランス釜』っていう風呂釜で。ガスは元栓をひねって着火するやつでした。
古すぎて、入居してすぐに爆発して使えなくなっちゃったんですよ(笑)。
だからすぐに業者さんに直してもらいました」
M「もう何年も誰も住んでいない家だったんです。
うちの階段の家は半分くらいは空き家なんですよ。それくらい古い団地。
でも2人で考えて何か面白いことが起きそうな気がしたんです。元々2人とも何か作るのは好きだし」
奥「私は最初は半信半疑だったよ!
元々子供の頃は団地住まいだったので懐かしさはあったけど、やっぱり汚いなって。あと暗かった。
どんよりしていて、やっていけるのかなって不安もありました(笑)」
―モノ作りが好きということですが、家具とかをDIYしたりはしていたんですか?
M「いえいえ。僕は音楽をやってて、あと趣味で絵を描いたりはしていました。
ただ立体物は作ってはいなかったですね。だから今回のリノベが初めてのDIYです」
奥「私は専門が写真で、カメラマンのアシスタントとかをやってました。
でも私も大きなものを作ったことはなかったですね」
―リノベはいつ頃から始めたんですか?
M「4月に入居して、5月から始めました。まずはDIYの本を買ったんです。
『ペンキの塗り方』みたいな基本的な本を10冊くらい。
ただ多少は参考にはしましたが、基本はやりながら覚えていく感じでしたね。
作業として一番最初にやったのはペンキ塗り。というより、ずーっとペンキ塗りはしていましたね」
奥「壁は元々灰色だったんですが、明るい感じにしたかったので、全体的に白にするということはすぐに決まりました。
ただ白にも色々な色があるので、2人でホームセンターに行って選びました。
塗っている最中は2人ともペンキで全身真っ白でした。
天井に近い柱とかも塗っていたから、上から白い粉がぽたぽた降ってくるんですよ!」
M「タオルとかを頭に巻けば大丈夫だったんですけど、初めてだったから分からなかったんです。
リノベーションと平行して結婚の話も進めていたので、ペンキだらけの状態でお互いの両親に挨拶に行ったりしましたよ(笑)。
ほぼ全面を塗り替えたので、ペンキは10缶くらい使いました。ベランダはペンキの空き缶だらけでしたね」
―ペンキはどんなものを使ったんですか?
奥「屋内用のものです。メインで使っていたのは『浴室/リビング用』ってやつでした。
多目的のものです。私は妊娠していたので、臭いは少しきつかったですねー」
M「それであの頃ちょっと機嫌悪かったのかな(笑)。
それにしても、やっぱりペンキ塗りが一番大変でした。棚を作ったりするのは意外と簡単にできちゃうんですよ。
アイデアさえあれば。ただペンキはとにかく作業をやらないといけないから」
奥「ペンキ塗りの途中に私の妊娠が分かったので、途中から1人でやってもらったんです。
私は後ろから見ていて監督してました(笑)。『そこの塗り、甘くない?』みたいに」
M「けっこうダメ出しがきついんですよ!」
―失敗したりしたんですか?
M「そうですね。キッチンの食器棚とかは最初緑色にしたんです。
絶対緑が合うな、って思ったんですけど、微妙でした」
奥「わたしは最初から白だって言ってたんですけど。
その後、今度は薄いピンク色に塗ったんですよ。
でもそれも変で、結局白く塗り直しました」
M「まわりのタイルが古くて薄い青色だったから、奇麗な色が入っちゃうとあんまり合わないんですよね。
3回塗り替えたのはそこだけです。嫁には『ほらみろー』って言われました。」
―「ディノス賞」を獲得した見せる収納の部分はどんな感じで進めたんですか?
奥「実は最初は見せる収納にするつもりはなかったんです。
押し入れのふすまの上の木枠の色が嫌だったので、白く塗るためにふすまを取ったんです。
そしたら『意外といいな』って思って、中の部分も塗り始めました。そしてパイプを通して服をかけたりしたんです」
M「前の家から持って来た収納用のボックスのサイズがたまたまぴったりだったんです。
もちろん数個は買いましたが、基本は持ってきたモノで作れました。
サイズぎりぎりのモノもあったので、押し入れの中に身を屈めて入って作ったりしましたよ」
奥「押し入れって暗くてジメジメしてるイメージがあったので、ふすまを取り払ったのは大正解でした。
風通しも良くなったし、ペンキ自体が防カビなので清潔な感じですね。
上の天袋はふすまが残っていますが、いつか取りたいです」
―デスクも収納の中に組み込んだのは誰のアイデアなんですか?
M「嫁のアイデアです。僕は違う場所がよかったんですよ。向かい側の壁に板を付けて作ろうと思っていたんです。
奥「私が『窓際がいい!』って言って押し切ったんです(笑)」
M「最後は押し切られちゃうんですよ」
―デスクの椅子もそうですし、照明など赤の差し色が効いていますね。
M「これらも前の家から持って来ました。前から赤は差し色で使っていたんです」
―収納作りもそんなに時間はかからなかったんですか?
M「そうですね。やっぱりペンキ塗るのが一番時間がかかりました(笑)。
ライト付けたりとかはぱっとできるんですよ。アイデアがその場で出て、気軽に試したりしながら進めたので。
僕が思いつきで始めると、嫁が後ろから色々と指示出してくるんです。結構細かいんですよ」
―お話ししてるとそんな感じですね(笑)
奥「そうそう。気になっちゃうんです」
―それにしても開放的な家になりましたね。
奥「でも入った時はふすまだらけで、すごく狭い感じだったんですよ。
すべてのスペースがふすまで仕切られていました。全部で10枚くらいは捨てましたね」
M「最初はどこもふすまを取ることは考えてなかったんです。
木枠にペンキを塗るために外してみたら、こんなに広いんだって気づいたんです」
奥「ただ、まだ冬を越していないからちょっと不安ですね」
―引き戸を入れたりはしないんですか?
奥「多分入れないと思います。やっぱり開放感がなくなっちゃうから」
―キッチンは奥様のアイデアですか?
奥「そうですね。私、ホントずぼらなんです。
片付けられないし面倒くさがりなんで、ワンアクションで取り出せたり片付けたりできるようにしました。
元々は水切り用の金属製の棚が付いていたんですが、それを取ってフライパンとかをぶら下げられるようにレールを付けてもらったんです。
ガラス戸も全部取っ払って開放的な感じにしました」
―ホント、扉という扉を全部外してますね(笑)
M「そうですね(笑)。作業を進める過程で、結局全部外しちゃいました。」
―ギターとCDの収納の部分はやっぱり思い入れがあるんですか?
M「そうですね。ギター好きなので。
今の家には2本しかないんですが、実家にはホントたくさんあります。
CDは相当捨てたんですよ。奥さんがモノ持つの嫌いなんで」
―それは大変ですね(笑)。男ってなんでもモノ増やしたがりますもんね。
M「そうですね(笑)。CDがあること自体に安心感があったりするんですよね。
ただ、このスペースは特にCDの収納とかについて人に『どうしてこんな感じにしたんですか?』って聞かれるんですが、実はそんなに考えて作った訳じゃないんです」
奥「そうそう。私がお風呂入っている間にぱぱっと作ったみたいで、お風呂出たら完成していました(笑)。15分くらいで」
M「なんとなく『合うかなー』って思うと作ってみるんです。
失敗も結構ありますけど。やっぱりそれができるのが古い物件のいいところですね。
新築だと穴を開けるのも慎重になっちゃうし」
―リノベーションは大分広がったけど、こうやって古い団地を自分たちで楽しく改装しながら住むのも素敵ですよね。
―他に思い入れのあるものってありますか?
M「祖母のレコードプレーヤーですね。
祖母が亡くなった際に、捨てるのはもったいないからといってもらったんです。
引き取った時はレコード円盤が全く動かなくって、メーカーに修理を頼んだんです。
でも修理はできないって言われちゃいました。ところが何故か嫁がいじっていたら動いたんです」
奥「円盤をいじってたら回るようになって(笑)。
その後、針を変えたりしてきちんときれいな音が出るようになりました」
M「元々一点モノが好きというか、古くても愛着のあるものを大切に残していければいいな、って思っているんです。
周りの人にとっても嬉しいことだし。
実際このレコードプレーヤーも、修理を頼んだメーカーの方は『よく残っていたな』って喜んでいました。
工場の人たちはみんなで集まってラジオの音を聞いたらしいんです。
スピーカーから音が流れた時は自然と拍手が起きたっておっしゃってました」
―それはすごく素敵な話ですね。セルフリノベーションにも同じような素敵さを感じます。
最後に、今後どんな部屋にしていきたいと考えていますか?
M「そう言っていただけるのはすごく嬉しいですね。
部屋って、家族と一緒に育っていくものだと思うんです。
今は僕ら2人だけど、来年には子供が生まれるのでまた新しく色々と作っていきたいと思います」
奥「やっぱり自分たちで作っているからすごく思い入れも強いですし、子供が生まれて、子供のためにまた何か作ったら、どんどん好きな家になっていくと思います」
―ホント楽しそうなおうちで、話を聞いているうちに僕もやりたくなっちゃいました(笑)今日はどうもありがとうございました。
M&奥「どうもありがとうございました!」
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奥様と2人で、国立駅近くの喫茶店で取材に応じて下さったMakeesさん。
セルフリノベーションの様子を生き生きと笑いを交えながら話してくれる2人は本当に素敵なご夫婦でした。
実はMakeesさんはご自身のブログでセルフリノベの様子を詳し書かれています!
すごく読みやすくて楽しいブログですよ!
是非チェックしてみて下さい!