56歳、見栄を張るのをやめました。持たない暮らしが教えてくれた、本当に大切なもの
海外で事業を展開していたものの、コロナ禍もあり日本へ帰国した50代の男性。自分を良く見せるためにつけていたタグを全て取り外し、シンプルに暮らすことにしたら、とても楽になったと話します。サブスくらしを使いながら想うこと、心境の変化などについて伺いました。…
軽やかに暮らす人を紹介していく連載。今回お話を伺ったのは、2年半と長きにわたってホテル暮らしを続けてこられた鈴木さん。長く続けてきた鈴木さんだから語れる、ホテル暮らしの良さや気付きについて教えてもらいました。
text : Asako Sakurai
goodroom社でシェアオフィスなどの営業に携わる、鈴木さん。2年前にもgoodroom journalの取材に応じていただきました。(記事:初めての一人暮らしに“ホテル暮らし”を選んだ理由って?営業担当の新卒会社員に聞いてみた。)
あれから2年。ホテル暮らし歴はあっという間に2年半となり、その間暮らしてきたホテルは13軒に。
「初めての一人暮らしといえば賃貸」という当たり前の考えを手放し、実家を出るタイミングで、ホテルでの一人暮らしを選択した鈴木さん。
コロナ禍を経ていままで、長きにわたってホテル暮らしを続けてきたからこそ感じることについて聞いてみました。
<鈴木さんプロフィール>
2022年新卒のgoodroom社員/仕事では営業先に出向くことが多いので、関東圏内のホテルに泊まることが多い/およそ2ヶ月に1回引越しをしている
ー実家を出て初めて一人暮らしをするタイミングで、ホテル暮らしを選んだんですよね。ホテル暮らしが選択肢にあがった背景について教えてください。
自分自身が乗り物好きが高じて、旅行好きであるというのが大きいかもしれません。幼いころから両親と一緒に出かけたり、一人旅も中学生くらいから行っていました。「いつかこうした旅が日常になればいいのにな」と思っていたんです。
就職し一人暮らしを検討しはじめたころ、YouTubeでホテル暮らしをしている人の暮らしぶりを目の当たりにするように。当時そうした方たちは豪華絢爛、外資系のホテルに泊まっていることが多く、自分には不釣り合いのような気がしていました。
そんなときgoodroomの「サブスくらし」と出会ったんです。「これなら新卒の自分でも手が届くかもしれない」と、思い切って始めました。
ー幼いころから旅好きだったのであれば、ご両親も反対もされなかったのでは?(笑)
そうですね。しかもホテルだったら、ある程度のセキュリティや部屋のきれいさなどが保証されています。かえって安心感をもったようでした。
実家が埼玉県にあり、季節外れの洋服などはトランクルーム代わりに預かってもらっているので、定期的に顔を合わせられる距離にいることも安心感につながっているのかもしれません。
ーホテル暮らし歴2年半というと、かなりベテランですよね。これまでどのくらいのホテルに泊まってきたんですか?
数えてみたら……13軒ほどありました。大体2ヶ月に1回くらいのペースで住まいを変えていることになりますね。
ーかなり多いですね……!どんなホテルが良かったなど、印象に残っているホテルはありますか?
良かったホテルと聞いてまず思い浮かぶのは、大宮にある「レフ大宮 byベッセルホテルズ」。
そして何より、交通の便がいい!湘南新宿ラインや上野東京ラインが走っているので、渋谷や新宿、新橋などに一本で行けるので重宝していました。
それから「ベッセルイン高田馬場駅前」も良かったです。駅直結のホテルだったので通勤時間が短縮されました。お部屋から駅のホームまで5分足らずで着いたときは感動しましたね(笑)。
買ってきた惣菜を冷蔵庫で保存して、翌日以降も温め直して食べることができるように。組み合わせて、食事に変化をつけられるようになったのは良かったです。
ー鈴木さんの場合、チェーン展開をされるビジネスホテルを選ぶことが多いのですね。
ビジネスホテルは駅近であることがほとんどなので、外出が多い私にはとても移動がしやすく選びがちですね。
ーチェーンのビジネスホテルにも個性はあるものですか?
ありますよ!
例えば「リッチモンドホテル」は、部屋がゆったりめにつくられているのが特徴。だからよりシティホテルに近い空間使いがされていて、居心地がいいです。
先ほども例に挙げた「ベッセルインホテル」は、機能的に設備がまとめられている印象ですね。それから大浴場があったり、朝食ビュッフェ(有料)がついていたりするなど、館内設備が充実しています。
それからいろいろなベッセルインホテルを巡って思うのは、土地に根付いたホテル展開をされているな、ということ。そうした点は自分が好んでいるポイントでもあるのかもしれません。
どちらのホテルも気に入っているので、よく使わせてもらっています。
ー2年半住んできたからこそ感じる、ホテル暮らしの魅力ってなんでしょう?
意外と思われるかもしれないのですが「人の温かみを感じられる」という点が、ホテル暮らしの魅力です。
賃貸での一人暮らしは、お部屋を自分のものにできる、専有できるメリットがあります。
一方ホテル暮らしは、人とシェアしている箇所が大きいからこそ、常に人の気配を感じるんです。
例えばロビーに集まる団体客や外国の方、日本人旅行客を毎日のように見かけ、人の流れや移ろいを感じます。さらにフロント前を通ればいつも「いってらっしゃい」「おかえりなさい」と声をかけてもらえる。
私は賃貸での一人暮らしの経験がなくホテル暮らしを始めたので、余計に人の温かみを感じやすかったのかもしれません。
ー冒頭で「旅行好き」とお話していましたが、旅行好きの人とホテル暮らしって、相性はいいものでしょうか?
いいと思います。
旅行が好きな方って、日常の中に非日常を取り入れることが好きな方だと思うんです。ホテル暮らしは月単位で場所を変えられるから、常に一期一会が生活の中にあります。
しかも……家賃の引き落としもカード決済ができるので、マイルも貯まりやすい!貯まったマイルで、旅行に行くことが多いですね。
ただ暮らしているだけで次の旅行の費用が貯められるのは、かなり効率的。旅好きの方にはもってこいだと思います。
ー2年半暮らしてみて、ホテル暮らしをするうえで変化はありましたか?
暮らし方などはあまり変わりませんね。
もちろん2年前よりは宿泊費が上がったり、利用者さんが増えて予約がとりづらくなってきたなど変化はあります。でも旅行業界の変化を身をもって感じられるのは、勉強になるし面白いです。
心境の変化でいうと……。なんだかホテル暮らしが自分の一部になってきたな、と感じます。
いつかここでの暮らしが終わる。だからこそ1日1日、一瞬一瞬を大切にしようとする感覚が身に付くようになりました。
また営業先でも「ホテル暮らしをしているんです」と話すと驚かれ、話が盛り上がります。もはやホテル暮らしが自分のアイデンティティの一つになってきている感じですね。
ー最後に、ホテル暮らしをおすすめしたい人のイメージがあれば、教えてください。
身軽に暮らしたい人、旅するように暮らしたい人……そんな方はもちろんのこと、一人暮らしでも人の温かみを感じたい人におすすめしたいです。
それから周りの環境や状況によって、いろんな刺激を受けたい人にも。ホテルを変えるだけで住む街も、利用する周囲の人もガラリと変わるので、本当に発見や気付きが多いですよ。
モノ消費よりも「コト消費」を大切にしたい人にぜひおすすめしたいですね。
賃貸の初期費用や、家具の移動費を考えると、好きな時に好きな場所に暮らすなんて、できやしない。
だからといってホテル暮らしは少しハードルが高いし、やっぱり時々料理もしたい。
そんなモヤモヤを解消する、”賃貸とホテルのいいとこどり”な物件をgoodroomが作りました。
全部屋、初期費用不要で、おしゃれな家具・家電付き。サウナや無印良品が監修したワークラウンジなど、充実した施設が利用可能な物件も選べますよ。
「goodroom サブスくらし」は、月額69,800円から、家具・家電つきのマンスリーマンション、そしてホテルに自由に住み替えが可能なサービスです。
家具や家電、WiFiなど、必要なものが揃っているので、引越しで用意するのは、スーツケースひとつだけ。敷金・礼金などの初期費用もありません。
goodroom が運営するマンスリーマンションにプラスして、全国47都道府県800施設以上のホテルが利用可能。
毎月自由に住む部屋を変えられて、リーズナブルに好きな街に住む。そんな賃貸より身軽な暮らし方を実践してみませんか?
櫻井朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら