single.php

賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった

これからの賃貸暮らし Vol.32

シェア
賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった

コロナ禍になりリモートワークが当たり前になったことで、今がチャンスとホテル暮らしを始めて1年半。賃貸をやめるという、勇気ある大きな決断をしたNさんにとって、得られたものは想像以上に大きなものでした。今では「ストレスがなくて不安になるほど」と話すNさんにもたらされた、変化や考え方などについて聞いてみました。

text : ASAKO SAKURAI

<Nさんプロフィール>

30代男性/会社員(ITコンサル)/フルリモート/ホテル暮らし歴は1年半/将来的には世界中を転々とし、働きながら暮らすを実現したい

住むエリアによって、生活スタイルが変わることを楽しむ

ーさっそくですが、Nさんがホテル暮らしを始めたきっかけについて、教えてください

スーツケース一つで、好きな時に好きな場所で生きていく、というライフスタイルへの強い憧れがあったんです。

コロナが始まり、リモートワークが当たり前の世の中になったことで「始めるなら今だ!」と思い、スタートしました。

goodroom residence 学芸大学内のカフェで作業をされている、Nさん。

ー実際に体験してみて、いかがでしたか?

快適ですね。昔から通勤が苦手で。ホテル暮らしを始める前は、会社に徒歩で行ける範囲の場所に住んでいたくらいです。

今はフルリモートで働ける会社に勤めているので、ほぼホテルの中で完結する生活をしています。

ー食事などはほぼ外食ですか?

住み始めたホテルの立地によりますね。

例えば近くに安いスーパーがあれば、そこで惣菜を買って部屋で食べたり、スーパーがないエリアであれば外食が多くなったり。施設内にキッチンがあったら、自炊をするようにしています。

違う土地に移ることで周りの景色が変わることや、生活の組み立て方が変わることを楽しみながら暮らしています。

ホテルもマンスリーも行き来できるのが、サブスくらしの魅力

ーこれまでどのくらいのホテルを転々とされたんですか?

1年半のうちに7、8件の場所に移り住んできました。長ければ数ヶ月、短いところで1ヶ月単位で。

ーNさんのホテルに求める条件、優先順位はなんですか?

条件はやっぱり予算ですね。

一度価格帯を上げてしまうと、それが当たり前になってしまうのが怖くて(笑)。ご褒美にどこかいいところに泊まる、という暮らしはまだしたことがありません。

予算以外は、立地。同僚などと都内で飲むことが多いので、できるだけ東京都心を選ぶようにしています。

あとは自室で仕事をするので、広めのデスクがあるところがいいですね。

ーこれまで宿泊されてきたホテルのなかで、ベストワンを選ぶとしたらどこでしょう?

浅草にある「ベッセルイン浅草つくばエクスプレス」です。4ヶ月ほど暮らしていました。

1Fにあるラウンジの様子。ここで仕事をすることも可能です。

ホテル自体がとても綺麗で、部屋は実際の平米数よりも広く感じられるつくりでした。デスクの広さも申し分なし。スタッフの方の対応が丁寧だったのも印象的です。

12㎡ほどのスタンダードシングルルーム。

元々家事が苦手だったので、掃除や日用品の交換をしてくれるホテルに暮らすことで、さまざまなストレスから解放されました。

それに観光地のイメージが強い浅草で暮らしてみて、初めて、散策して楽しい街だと知ることができたんです。これも、住んだからこそ分かったことでしたね。

ーgoodroomが運営する「TOMOS」シリーズも、ご宿泊いただいていましたよね。ホテルと比較して、いかがでしたか。

TOMOSは保土ケ谷、学芸大学と、どちらも入居させてもらいました。保土ケ谷は立地が条件に合っていなかったこともあり退去してしまったのですが、施設は抜群に良かったです。

goodroomが運営するライフスタイルレジデンス「TOMOS」。都内さまざまな場所に誕生しています。写真のお部屋は、goodroom residence 学芸大学のスタンダードルーム。シンプルでおしゃれな家具が初めから備え付けられています。

学芸大学の方はカフェが併設されているところがいいですね。仕事の息抜きや、休日にコーヒーを飲みながら読書をするときに利用させてもらっています。

goodroom residence 学芸大学にできた、goodcoffee。

最近はホテルの相場も高騰しているので、低予算でクオリティの高い場所に住むことができるのはありがたいですね。

TOMOSは予算の条件を抜きにしても、かなり気に入っています。ホテルとマンスリーの、どちらも行き来できるサービスが、サブスくらしの魅力なんでしょうね。

ーあえてホテル暮らしのデメリットをあげるとしたら、どんなことでしょうか?

やっぱり荷物を増やせないことでしょうね。

道具を使う趣味などは、縁遠くなってしまいます。例えば登山やキャンプなどのアウトドア、スノボやゴルフなどのスポーツ、釣りなど。

私はフットサルが趣味なので、最近は必要なものはレンタルするようにしています。

身軽さを手に入れたことで、何事もポジティブに考えられるようになった

ーNさんにとって、ホテル暮らしの最大の魅力はどんなところだと思いますか?

圧倒的な、身軽さです。
とにかく自由度が高く、何事にもストレスがなく過ごせています。

ーどんなストレスから解放されたのでしょう?

すべてですね。あまりにストレスがなくて不安になるくらい(笑)。
住まいの自由を得ることは、想像以上に自分を変えてくれました。

ー賃貸暮らしをやめる勇気は、相当ハードルが高いですもんね。そのハードルを越えられた人だけが見える景色があるような気がします。

一つの場所に固定して住まなくていいんだ、という経験を身をもってしたことで、何事に対してもポジティブな気持ちで臨めるようになった気がします。

例えば仕事。最近ではもし今の仕事が嫌になったら、フルリモートができる別の仕事を探せばいいじゃん、と柔軟に捉えられるようになりました。

そう考えると、多少のストレスがふりかかってきても、自分は圧倒的に自由だ、という感覚がお守り代わりになって、多少のことでは動揺しないんですよね。

いやならやめればいいし、やりたいなら始めればいい。深刻に悩むことはほとんどなくなりました。

散歩の途中で見つけた風景。

ー自由過ぎて困ることはありませんか?

自分から負荷をかけないと、本当にストレスがないので、それではいけないかなと思うことはあります。

だから今あえて自分に負荷をかけるために、新しいことを始めるようになりました。それって心に余裕があるからこそできること。

例えば仕事で英語を使うことも多いので、オンライン英会話のレッスンを受けたり、Netflixで映画鑑賞をするときは字幕なしで観たり。

20代のころは成長しなくちゃ、手に職をつけなきゃといろいろ躍起になっていましたが、30代になり、自分の人生の楽しみを最大化することに時間をつかいたいという価値観も生まれました。

どうやって、これからの人生を楽しもうか。そんなことを日々考えています。

ーそれは賃貸に住んでいたら生まれなかった考えかたなのでしょうか?

そうですね。賃貸に住んでいたらこんな風に考えることはなかったかもしれません。きっと考え方や生活の仕方は何も変わらず、何年も過ぎていったと思います。

意外と、いろんなものにがんじがらめになっていたのかもしれないですね。身軽な暮らしになったとたん、世界が開けたというか。

それほど、住まい方を変えるというのは大きな出来事だったのだと思います。

賃貸に住みながら、1ヶ月だけホテル暮らしを試してみては?

ー最後に、Nさんから見てホテル暮らしが合いそうな方、おすすめしたい方ってどんな方だと思いますか?

まずは独身の人。変化が好きな人。自由な生き方をしたい人、などですかね。

働きかたや生き方に窮屈さを覚えている方がいらっしゃったとしたら、一回やめて全てを開放してもいいんじゃない?と思います。

ーそうはいっても、賃貸をやめるハードルが高い……。と思っている方に、何かアドバイスはありますか?

多少お金はかかってしまいますが、今の住まいを契約しながら、1か月間だけ試してみるのはアリだと思います。

一番のハードルだと思われる「少ない荷物で暮らしていくこと」が、可能かどうかを試してみるのはどうでしょう。

自分に合うか合わないかを見極めてから始めても、遅くはないと思いますよ。

ー本日はありがとうございました!

身軽に2週間から住めるホテル・マンスリーのサブスク「goodroom サブスくらし」

「goodroom サブスくらし」は、月額69,800円から、家具・家電つきのマンスリーマンション、そしてホテルに自由に住み替えが可能なサービスです。

家具や家電、WiFiなど、必要なものが揃っているので、引越しで用意するのは、スーツケースひとつだけ。敷金・礼金などの初期費用もありません。

goodroom が運営するマンスリーマンションにプラスして、全国47都道府県800施設以上のホテルが利用可能。

毎月自由に住む部屋を変えられて、リーズナブルに好きな街に住む。そんな賃貸より身軽な暮らし方を実践してみませんか?

▼新しく追加されたホテル情報など、最新情報をほぼ毎日更新中!

frame11

三宅

 

櫻井朝子

三宅朝子

goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら

シェア
賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった
この記事を気に入ったら
いいね!しよう
twitterで購読

関連記事

これからの賃貸暮らし Vol.26

54歳、ゆるやかに自分と向き合うホテル暮らし。子どもの独立を機に、人生のペースをスローダウンした

二人の息子が社会人になり実家を出たことをきっかけに、goodroom「サブスくらし」を利用し始めたM.O.さん。これまで慌ただしく送っていた日常をゆるやかにペースダウンして始めた、54歳からの新たなチャレンジ。そして体験を通じて感じたことを聞いてみました。…

これからの賃貸暮らし Vol.25

「人生一度は、サーフィンをしながら暮らしてみたい」。34歳で夢を叶えるために、私はホテル暮らしを始めた

30代半ばを迎えるにあたり、自分の心の声に耳を澄ませたヒガさん。「本当にしたかったことはなんだろう」と自分と向き合った結果、サーフィンを暮らしの中心に据える覚悟を決めたそう。定住から転々とする暮らしへ。住まい方をガラリと変えたことでよかったことや、サーフィンがヒガさんにどんな影響を与えてくれたのかについて、聞いてみました。…

これからの賃貸暮らし Vol.21

住まい方は柔軟に変える。海外と行き来する私にフィットした、ホテル暮らしの体験談

新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。今回はgoodroomのサブスくらし(旧ホテルパス)を利用し始めて半年ほどで、合計3か所のホテルで暮らしている一ノ瀬菜子さんです。クリエイティブなアウトプットをするために、海外と行き来し、場所にとらわれない生き方をしたいと話す一ノ瀬さん。ホテル暮らしが一ノ瀬さんに与えたポジティブな影響を伺いました。 …

これからの賃貸暮らし Vol.20

都市部に住めるメリットを活かす!フットワーク軽くいられるホテル暮らしの楽しみ方

新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。今回は、「いつでもフットワークの軽い自分でいたい!」を原動力に、ホテル暮らしをスタートしたLUCAさん。賃貸で暮らしていたころとの違いなどについて伺いました。…

ホテル暮らしの365日 Vol.07

秋冬服は25着から10着、靴は計3足に断捨離。ホテル暮らしの衣替え事情と、賢くオシャレを楽しむ方法

現在ホテル暮らしまっただ中のgoodroomスタッフ、イワタリサが、ホテル暮らしのリアルを語る連載。第7回目はホテル暮らしで皆さんがもっとも気になることのひとつ、「衣類」について。持っている服の量や、購入時のポイント、衣替えのことなどについてお話します。…

spacegray
main_copy
sub_copy
goodroom